acid days
午前5時30分。すっかり夜が明けて、カーテンの隙間からは光が差し込んでいた。部屋の中にはエアコンの自動運転の音があって、外からはアパートの前をバイクが勢いよく通り過ぎていく音がした。
喉に違和感を覚えた。何も食べていないのだから戻すはずがないと疑いながらも、念のために私は体を起こしてトイレに移動した。そして、大量の胃液を便器に吐き出したのだった。朝の静寂に濁音がもれた。
黄信号から赤信号へ。私の経験上、ストレスがここまでの身体症状を引き起こすのは、体が引き際を求めている証拠だった。「早く逃げろ」「仕事から一旦離れろ」と必死になって私に訴えかけている。
昨夏と比較して、私の職場は職員数が半減している。きっと上層部も頭を抱えているだろうが、私の心身の疲弊はとうに限界を超えている。倒れていった同僚たちが復帰するまで私は立っていられるだろうか。
同僚たちが復帰してくれたら、次は自分の番だと言わんばかりに私も倒れてしまいたい。もし神様がいて、私の頑張りを見ていてくださっているのなら、こんな弱音を吐いてしまう私を赦してほしいと思う。