唐招提寺
「そうだ、奈良に行こう」と思い立ってから行動に移すまで時間はかからなかった。見聞録と云うには大袈裟だと思うが、旅の記録を綴りたいと思う。
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向かったのは唐招提寺。近鉄橿原線西ノ京駅から歩いて10分程。チケットを購入して南大門を通り抜けると、世界遺産碑、金堂が出迎えてくれる。


早い時間とあって訪れている人はさほど多くなかった。広い境内にそよ風が吹き抜ける。紅葉が揺れて、その微かな音が非常に心地よかった。

天智天皇に招かれた唐の高僧である鑑真は、日本に5度の渡航を試みるもいずれも失敗し、視力も失う。そのような多大な苦難の末に、6回目の渡航でようやく日本への上陸を果たすことができた鑑真は、新田部親王の旧邸跡を賜り、759年に建立したものが唐招提寺のはじまりとされる。歴史を有する非常に美しい建築物だった。
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唐招提寺は天平宝字三年(759)、唐の高僧鑑真大和上によって創建されました。鑑真大和上は聖武天皇の願いに応じて来朝を決意されました。井上靖の名作『天平の甍』にもあるように、五度の失敗にも屈することなく来日してわが国に戒律を伝え、大和上の称号を賜りました。その後、戒律を学ぶ道場として、当寺が創立されました。以来千二百五十年、律宗総本山としてその法灯を今に伝えています。金堂は代表的な天平建築です。(唐招提寺拝観券より)